サンマの塩焼き 頭を左にするのはなぜ? 10/23 00:46 UP
サンマは身も皮も内臓も栄養たっぷり 「残すところがない魚」
サンマは「残すところがない魚」といわれます。これは、サンマの体全体が食用に適しており、ほぼすべての部分が無駄なく活用できるからです。
しっかり塩焼きした新鮮なサンマは、身だけではなく、内臓もおいしく食べられます。サンマは胃がない「無胃魚」のため、食べたものを短時間で消化し、排泄。サンマ漁は夜間に行われ、夜は何も食べないサンマは内臓が空っぽであるため、ほかの魚と比べて内臓の苦味が少なめです。皮も薄いので食べやすく、焼くとパリパリとした食感が楽しめます。
栄養面でいっても、サンマの内臓はレチノール(ビタミンA)が豊富です。レチノールには、目の健康や皮膚、粘膜を強くし免疫機能を高める働きがあります。ビタミンB群も多く含まれ、エネルギー代謝や疲労回復をサポート。皮にはコラーゲンが含まれており、美肌や関節の健康に良い影響を与えることが期待されます。
サンマの頭は、食べるよりも「だし」で旨味を
ただし、サンマの頭を食べることに関しては、推奨されるものではありません。塩焼きにして食べられないことはありませんが、頭は硬くて食べにくいです。のどに引っかかることもあるので、食べる際は気をつけましょう。頭そのものを食べるというよりも、頭についている身を食べるのが一般的です。サンマの塩焼きの頭や骨を残しても、マナー違反にはなりません。
むしろ、焼いたサンマの頭や骨からは、旨味が強くおいしいだしが取れるので、無理に食べるよりも調理に生かしましょう。みそ汁や煮物、雑炊などに使うと風味が増しますよ。こうして骨や頭も無駄にしないことから、「残すところがない」といわれるのでしょう。