SOMPO美術館 カナレットとヴェネツィアの輝き 12/8 15:05 UP
18世紀のベネツィア、ヴェドゥータ(景観画)の巨匠カナレット
日本初の展覧会と言うことで、SOMPO美術館へ行ってきました♪
18世紀には主にイギリス貴族の子弟が、学業の締めくくりとして長期旅行(グランドツアー)でヨーロッパを巡るのが流行していました
ベネツィアは人気の旅行先で、写真のない当時の人々は思い出にヴェドゥータを買って帰りました
「お土産物の絵はがきがわりかあ」と思われそうですが、実物は見事
精密な透視図法を用いて緻密に描かれた街並み、晴朗な空や輝く水面、華やかな祝祭がいきいきと描かれています
こちらに色々と紹介されていますが
「カナル・グランデのレガッタ」はゴンドラレースの様子が細部まで生き生きと描かれ、人々の歓声が聞こえてきそう
「昇天祭、モーロのブチントーロ」は細かい光の点々で絵がキラキラ輝いているみたい
精密に描かれているヴェドゥータですが、必ずしも現実そのままではありません
より見栄えがするように、その場所からは見えないはずの有名建造物を描きこんだり、道幅をちょっと広げたり、と「盛って」あります
写真を加工する現代人と同じ感覚が当時からあったんですね
カナレット自身もイギリスに渡って仕事をした事もあり、ヴェドゥータの流れはイギリスやそれ以外の国にも広がっていきます
ウィリアム・マーロー「カプリッチョ:セント・ポール大聖堂とヴェネツィアの運河」ではヴェネツィアの運河に突然セント・ポール大聖堂が出現!大胆な盛り!
右下の赤い帽子の人もびっくりしているみたい 笑
印象派の巨匠たちもヴェネツィアに魅了されました
モネの「パラッツォ・ダーリオ、ヴェネツィア」
モネらしい柔らかい色彩が美しい
ポール・シニャックの「ヴェニス、サルーテ教会」も絵本のようなかわいらしさでした
今も昔とかわらぬ景観を守っているヴェネツィア
旅行気分で鑑賞するのと楽しいですよ♪
今月28日までですよー